(運用会社: アセットマネジメントOne) ※評価基準日:2024年3月末
※ファンドを作ったのは、アセットマネジメントOneやけど、実際の運用は、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントが担当。

- このファンドは、ベンチマークはないんやけど、日本・新興国を含む世界各国に投資するファンドなんで、”全世界株価指数”のインデックスファンドを参考指数にして、分析するわ。※使用するインデックスファンド:楽天・全世界株式インデックス・ファンド 『愛称 : 楽天・VT』 (※FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円ベース)への連動を目指すファンド)
- 運用成績は、過去6年半でインデックスファンドに対し、勝ってるわ。
- コストは、今のところリターンが高いんで、10%以下で高くないわ。
- 運用のクオリティは、今のところはええで。ただ、運用開始来のリターンは年率19%を超えてるんやけど、出来すぎや。長期的にこんなに高いリターンは続かん可能性が高い。もっと運用期間が伸びると、下がってくると思うわ。
- リスクの取り方は、ええで。リスクは信託報酬等の10倍以上取れてて、十分やわ。
- このファンドは成績が今のところ、ええわ。
- ただ、信託報酬等が年率1.65%でインデックスファンドと比べるとメッチャ高いわ。比較で使った”楽天・全世界株式インデックス・ファンド 『愛称 : 楽天・VT』 ”は信託報酬等0.195%やけど、同じような値動きをする”楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド 『愛称 : 楽天・オールカントリー』”は、信託報酬等がなんと0.0561%。比較すると、このファンドより年率1.6%もコストが安いねん。
- このファンドに投資して、インデックスファンドより毎年1.6%ずつ余計にコストを払い続けて、10年、20年、30年と長い間投資して、インデックスファンドよりいい成績になるかはわからん。今現在の成績をとるか、コストの安さを取るわ、個人の好みやわ。
- アセットマネジメントOneさん、頼むから、フィーをもっと下げてえなー。
注)このブログは、元ファンドマネージャーが徒然なるままに、個人的な趣味でファンド分析をやってみた感想文を公開しているだけです。投資助言やアドバイスではありません。投資判断はご自分の責任でやってください。また、情報の正確性も保証しません。個人的な感想文としてお読みください。

上の表を見てな。
パフォーマンス(運用成績)は、めっちゃええな。
運用開始来(7年半)、過去6年半で見ても、すごいリターンが高い。運用開始来は毎年平均で20%近い。凄いな。でも、これまでの株式市場が好調すぎたんで、こんなに高いリターンは長期では続かんやろな。

次に、商品性を見ていくで。上の表を見てな。
①対BM(ベンチマーク)のリターンは、インデックスファンドに対し、リターンがどれだけ上回ったか下回ったかを見る数値やで。運用開始来(過去6年半)で見る限り、インデックスファンドを上回っているんで、ええんちゃうかな。
➁コスト対比リターンは、コストの重さを見る数値やで。稼いだリターンのうち、何%を信託報酬等で取られたかを、ざっくり計算してるんや。運用開始来で7.66%、過去6年半で9.04%。まぁ、10%以下やから、これぐらいやったらえんちゃう。弁護士の債権回収とか20~30%ぐらいの成功報酬やから、25%以内には収まるべきやと思うわ。
③リスク対比リターンは、リスク(価格が変動してどれだけドキドキするかの程度)に対し、どれだけリターンが得られるかの尺度やで。運用開始来1.16、過去6年半0.92で、メッチャ高い。今のところ、ええと思うな。ただ、これまで良過ぎたんで、こんな高い水準は続かんやろうけど。
④リスクテイクは、コスト(信託報酬等)に対するリスク(価格が変動してどれだけドキドキするかの程度)の大きさのことやで。コストは毎年取られるマイナスリターンなんで、運用のリターンがないと、毎年資産がドンドン減ってまう。だから、コストを埋め合わせるために運用のリターンが必要なんやけど、リスクを取らないとリターンは得られへんねん。せやから、コストを埋め合わせるために、リスクをどれだけ取れるかがポイントなんや。このファンドの場合は、リスクがコストの何倍かというと、運用開始来で11.24倍、過去6年半で11.97倍になってて、十分やな。
お終い
